内向型HSP・moonのブログ

シャイで超内向的なmoonが日常から感じたことを綴るブログです。

【おすすめのBL小説】海辺のレストランの物語

こんにちは、moonです。

 

突然だけど、私はBL作品が大好きだ。(笑)

なぜかというと、BLはとても純愛だから。ただ一人を想って愛するというお話はとても愛を感じるし、心が満たされる。そしてなにより、読んでいて幸福な気持ちになれるんだ。日々の疲れやストレスは、その物語から感じる愛情によって癒されていると言ってもいいくらいである。(笑)

 

今回は、BI小説の中でも海辺が舞台の小説をご紹介したいなと思う。海は自然の中でもいちばんと言っていいくらい好きだけど、その海の存在を感じながら主人公の恋愛や彼らの暮らし振りを楽しめるとっても表現豊かな作品だ。

 

 

湘南にある「ブルーサウンド」という人気レストランの店員やその周りの人たちの恋愛や仕事の様子などを描いた作品。

シリーズものなので、物語をいろんな角度から深く作品の世界を味わうことができる。

 

この中でも私が特に気に入っているものが二つある。

『手を伸ばせばはるかな海』

 

 

なぜこの作品が好きなのかというと、主人公の大学生・宮上瀬里が自分となんだか似ているような気がするから。彼にはとても優秀な弟がいた。比較されて育った彼は強い劣等感があった。でも彼は「自分の力ではなにもできない、でも自分でやってみたいんだ」という芯のある人だった。彼はどちらかというと内向的で人見知りなところがある。そういう部分が自分と近いなと思った。

 

彼は神社やお寺めぐりが好きで御朱印帳を持ち歩いている。静かな空間にいるとホットできるような人だった。イヤなことがあっても、自分でなんとかしようとする強さがあった。そういう一生懸命なところや意外と頑固なところがあるのがなんだかとても可愛いなと思うんだ。その彼の個性をブルーサウンドのスタッフみんなは温かく見守っている。

 

瀬里ちゃんとは対照的に、ブルーサウンドの厨房担当・中河原大智はインドのガンジス川で魂を洗いに行くような人だ。(笑)行ってみたい!と思ったら本当に行ってしまうような人。危ない目に遭ってもあとでケロっと笑っているような度胸のある彼は、自分が望んでいなくても、ついキツイ言い方をしてしまったりする。でも、本当はとても心優しい人なんだということは物語を読み進めていくとわかるんだ。

 

瀬里ちゃんと大智さんでは、性格が全然違うようにみえる。でも、根本的にどちらも似た強さがあるように思う。彼らはお互いに違う部分があってどう接していいのかわからない、どうしたらいいんだろうと悩むこともあるけれど、お互いを大切に想っていることがとても伝わってくる作品だ。

 

耳をすませばかすかな海』

 

耳をすませばかすかな海 (角川ルビー文庫)

耳をすませばかすかな海 (角川ルビー文庫)

 

 

この作品に惹かれたのは、ミステリアスな大澤笙惟(おおさわしょうい)のものすごい色気(笑)と瀬里ちゃんの弟・和輝が主人公で兄弟で食事をしながら会話する場面が印象的だったから。

 

笙惟は、和輝よりもひと回りも年上で大人の男なのだけれど、彼には独特な魅力がある。スタイルの良さや美貌もその要素なのだが、なにより彼には秘密が多く謎めいていた。和輝が聞いても上手にかわされてしまうのだ。彼はカラッと笑う。そこもチャーミングだなと思った。

 

和輝は頭がいい。良すぎるくらいで彼と対等に話せる人は少ないくらいに。その和輝が笙惟に夢中になった。彼のことを知りたくてこどものように質問し続ける。実際、和輝は19歳だからこどもなのだけれど、ふだんの彼はとてもクールだった。恋は不思議なものだ。いきなり人を変えてしまう。小さなことで嬉しくなったり、沈んだり、コロコロと感情が変化する。その様子も豊かな文章で表現されていた。

 

この頃、瀬里ちゃんは食事もあまりとれないほどに悲しむことがあるのだけれど、和輝が話を聞いてあげる。そのときに瀬里ちゃんはある言葉を言うのだけれど、その言葉に想いの強さが伝わってきて好きな場面だ。

 

さいごに

今回は海が舞台のBI小説をご紹介させていただきました。心温まる純愛ストーリーなので読み終わってから幸せな気持ちになります。崎谷はるひさんの小説は、主人公の心情が細かく描かれているのでその世界観に引き込まれるような魅力があります。ブルーサウンドシリーズは登場人物が心優しい人たちばかりでホッと安らぐ感じがあります。そういう雰囲気が好きな方はぜひ読んでみてください〜

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。